回答
3月決算にする必要はありません。
また、会計事務所の言うとおりにする必要は、まったくありません。
得する決算日はどんなビジネスをするかによって、区々です。
自分の都合でなく、貴方の都合を聞いてくれる会計事務所に相談して決めましょう。
できれば、私に相談して下さい(笑)
実際に3月決算が多いのか
国税庁のホームページの資料を見ますと、平成18年度実績で申告法人数2,821,562社のうち、3月決算の会社数は579,083社と、全体の約20%を占めています。
年間12ヶ月あることを考えるとダントツですね。
次に多いのは何月だと思いますか?
12月?
イエイエ、9月なんです。
9月決算の会社数は、308,136社(約10%弱)です。
次に多いのが12月で、277,067社(約10%)です。
なぜ、3月決算の会社が多いのか
3月決算の会社が多い理由としては、次の理由が考えられます。
(1)年度という概念
日本では、"年度"という概念が幅を利かせています。
学校は4月から始まり、3月で終わります。
日本の四季に合わせて、春夏秋冬という感じです。
その延長で考えると3月決算というのは、日本古来からの生活リズムに合致していると言えます。
ちなみに、海外の会社で一番多いのは12月決算だそうです。
暦年で動いているわけです。
比較してみると、いかに日本人の生活に年度という概念が染みついているかが解りますね。
しかし、これは感覚的なものであり、絶対的に3月決算をお勧めする理由にはならないと思います。
(2)財務諸表の改善?
にわとりが先か?卵が先か??みたいな議論ですが、日本では、3月になると全国的に決算大セールが行われます。
買い手側も予算消化の関係で、3月の購買力は他の月より多くなります。
この両者の力により、3月に売上が多い会社が多くなります。
その結果、3月末を決算日にすると、他の月末と比べて、在庫も圧縮され、現金や売掛金などの現金等価物の残高が増える会社が多くなります。
したがって、財務諸表は他の月末に比べて、見栄え良く改善されている可能性が高いことになるという考え方です。
しかし、これは「好景気」が条件になります。
決算大セールがうまくいなかったら、どうなるでしょうか?
在庫は膨らみ、現金等価物は少なく・・・・。
このような理由から、決定的に3月決算が良いという理由にはならないと思います。
(3)総会屋対策
最近はあまりニュースになるようなこともなくなりましたが、昔は総会屋という怖い職業の方達が、株主総会を荒らすことが結構あったそうです。
しかし、世の中の人がみんな総会屋なわけはありません。
総会屋の数には限りがあるということです。
そこで、智恵のある人が考えました。
みんなで同じ日に株主総会を開けば、総会屋が株主総会に表れることが出来ない!!と。
そいつは良い考えだ!と賛同する経営者が続出した結果、みんなで3月決算ということになったようです。
結果として、3月決算の会社が、特に上場会社において続出することになりました。
※上場直前に3月決算に変更する会社がかなりの数あったようです。
しかし、これを総会屋対策と言っていいものでしょうか
また、こうした決算日集中に伴う株主総会の集中は、複数の会社の株式を保有する株主も出席できる株主総会が減ることになり、善良な株主にとっては不利益です。
そこで、会社法の改正により総会屋の活動を抑制する「根本的な」対応が取られました。
その結果、総会屋の活動は抑えられ、3月決算の会社は依然として多いままですが、株主総会はかなり分散した日取りで開催されるようになりました。
結局、3月決算にする決定的な理由はなくなった訳です。
(3)みんな3月決算だから
これは只の気分ですね。
しかし、こういう考えの人が多いのも事実です。
これでは、3月決算にする決定的な理由にはなりようもありません。
中小ベンチャー企業のあるべき決算日とは
結論から先に申しますと、繁忙期に入る直前にするべきです。
したがって、会社ごとに決算日にすべき日は違うということになります。
ちゃんと考えなければいけないということです。
繁忙期に入る直前にするということはどういうことか?を図に示してみたいと思います。
年度末に向けて利益が増え3月が一番利益の多い会社を例にすると次のような形になります。
※下記の図は毎月の利益額は同じで会計期間のみが異なる図です。
◆特に理由もなく3月決算にしている場合
まず、特に理由もなく3月決算にしている場合を見て下さい。
3月に一番利益が出るため、ここで発生した利益はそれを使う時間もなく、税金を発生させます。
したがって、この9ヶ月間の間に、繁忙期に稼いだ利益を来期に向けた投資に振り向けることができます。
3月決算の場合は税金を払うだけですが、12月決算の会社は税期の分を投資に回すわけです。
解りますよね。
12月決算にした方が成長する可能性が"圧倒的に"あります。
"決算日"でお金を一切使わない節税をする
上記のとおり、繁忙期の直前に決算日を設定するということはお金を使わない節税です。これこそが中小ベンチャーが取り組むべき節税です。
お金を使う節税をするのであれば、何もしないで税金を払った方が良いケースの方が多いので注意して下さい。税金を払わないことより内部留保を溜めることの方がはるかに重要です。
会計事務所の都合には絶対合わせない
会計事務所の都合で決算日を決めている会社もかなりあるようです。
会計事務所は12月から6月までが繁忙期にあたります。
これ以降の7月から11月までの閑散期に決算作業をするように決算日を決めて頂けると、会計事務所の経営上は非常に楽になるのは事実です。
9月決算が多い理由の一つに、その影響が感じとれます。
しかし、既にご説明したとおり、そうした理由で決算日を決めてしまえば、本来、決算日にすべき日に設定した場合にくらべて、「御社が」損をすることになります。
私どもの会計事務所では、お客様が損をすることをお勧めすることはありません。
長期的に見れば、その方がお客様が成長される可能性が高まり、会計事務所の経営にもプラスになると信じているからです。
「暇な時に決算するので値引きしますよ・・・。」などという甘い言葉で、成長の可能性と税金を無駄にするようなことがないようにして頂きたいと思います。
こんな考え方で営業している会計事務所が気に入って頂けたら、是非、お問い合わせを頂きたいと思います。
最後は宣伝になってしまいましたね。
失礼しました。











